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by 237takeshi

オルヴァルを飲みました

ビール紹介第18回です。

さて、今回は予告通り、オルヴァルを紹介したいと思います。
オルヴァルは「トラピストビール」のひとつと言われています。そもそもトラピストビールって何?というところなんですが、そんな話でビールがおあずけ、というのもさみしいので、まずは飲んでみましょう。

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◆飲んでみました
何よりオルヴァルはグラスにしろボトルにしろ、凝ったデザインですよね。ビールの色は暗褐色です。まず香ってくるのはハーブのような香り、とてもさわやかです。口に含むとモルティというか、麦芽エキスの濃さを感じ、また最初の香りとは異なる、エステル系の香り(敢えて言えばバナナ、というような)も上品な程度に感じられます。とにかくボディのしっかりした旨味の詰まったビールですので、なるべくゆっくり、一口一口を口の中で転がす感覚で飲むとおいしさがよくわかるビールです。ビールなんてどうせライトなアルコールだろう、という印象をお持ちの方に、是非試して欲しいです。

また、今回飲んだのは製造後半年程の若いビールでしたが、これを数年寝かせるとまたまったく違う味わいになるとか。因みにアルコール度数は6.2%と、ちょっと高めです。



◆トラピストビールって何?
さて、細かい話です。
ビールに詳しい本などを読めば一発!なのですが、無理を承知で敢えて簡単に、しかししっかりと説明してみたいと思います。


ローマ時代、ローマ教皇はヨーロッパに点在する異教徒達をキリスト教化することを目指していました。そのため各地に修道士達が送り込まれ、布教活動をしていた・・・なんて話は、高校の世界史で習ったりしましたよね?
その中の一部の修道士が、異民族が既に製造していたビールに出会い、その技術を習得していった。そしてその技術を修道院に持ち帰ったというのが、修道士とビールの出会い、らしいです。


確かに中世では、教会は生活の様々な場面で中心的役割を果たしていました。ビールに関わるところでは、エライ人たちとか巡礼者のための休憩所とか簡易宿泊所としての役割なんていうのも、修道院が担っていたんです。そういった場合に食べ物、飲み物が振舞われるなどすることがあり、それも一つの要因として、教会ではビールを醸造する、というのがどヨーロッパ各国の教会で定着していった、ということなのです。そしてその流れを汲み現在でもビールを醸造している修道院がある。これが今話題にしているトラピストビールなわけです。

というわけでベルギービールの世界では、この「トラピストビール」を名乗れるのは6箇所の修道院+オランダにある1つの修道院に限られています(シャンパンはシャンパーニュ地方のものだけが名乗れる・・・という話みたいな感じですね)。もちろんそれぞれ味は違うようですが、全体的にボディのしっかりしたものが多いかな?という印象です。


他のトラピストビールも、このブログでゆっくり紹介していくつもりです。折角なのでお店でもオルヴァル以外にどんなトラピストビールがあるか、探してみてくださいね。
by 237takeshi | 2004-11-08 02:12 | ベルギーのビール